社会福祉法人みんなの家会の活動内容として研修・訓練計画と指針を掲載いたします。
訓練内容 | 研修内容 | |
4月 | 消火訓練
救急救命 |
緊急時対応、年間計画 |
5月 | 防災マニュアルの確認 | 感染症シミュレーション訓練
事故防止、守秘義務 |
6月 | 通報訓練 | 接遇マナー
夏季の感染症 |
7月 | 防犯マニュアルの確認 | 熱中症
虐待、身体拘束 |
8月 | 通報訓練 | 褥瘡予防 |
9月 | 通報訓練 | 冬季の感染症 |
10月 | 災害時シミュレーション訓練 | 事故防止 |
11月 | 防災散歩 | 虐待、身体拘束 |
12月 | 避難訓練(夜間想定) | 認知症ケア、看取りについて
大掃除 |
1月 | 防犯シミュレーション訓練 | ケアプランについて |
2月 | 通報訓練 | 口腔ケア |
3月 | 通報訓練 | 衛生管理について |
備考 |
身体拘束等適正化のための指針
社会福祉法人みんなの家会(以下:当法人)では身体拘束に関して以下の様に指針を定めます。
- 当法人における身体拘束等の適正化に関する基本的考え方
身体拘束は、利用者の生活の自由を制限するものであり、利用者の尊厳ある生活を阻むものです。当法人では、利用者の尊厳と主体性を尊重し、拘束を安易に正当化することなく、職員一人ひとりが身体的・精神的弊害を理解し、拘束廃止に向けた意識をもち、身体拘束をしないケアの実施に努めます。
- 介護保険指定基準の身体拘束禁止の規定
サ-ビス提供にあたっては、本人又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため、緊急やむを得ない場合を除き、身体拘束その他の利用者の行動を制限する行為を禁止しています。
- 緊急・やむを得ない場合の例外三原則
利用者個々の、心身の状況を勘案し、疾病・障害を理解した上で身体拘束を行わないケアの提供をすることが原則です。しかしながら、例外的に以下の3つの要素の全てを満たす状態にある場合は、必要最低限の身体拘束を行うことがあります。
① 切迫性 : 利用者本人又は、他の利用者等の生命又は身体が危険にさらされる緊急性が著しく高いこと。
② 非代替性 : 身体拘束その他の行動制限を行う以外に代替法がないこと。
③ 一時性 : 身体拘束その他の行動制限が一時的なものであること。
※身体的拘束を行う場合には、以上の3つの要件を全て満たすことが必要です。
(3) やむを得ず身体拘束を行う場合
本人又は他の利用者の生命又は身体を保護するための措置として、緊急やむを得ず身体拘束を行う場合は、切迫性・非代替性・一時性の3要件の全てを満たした場合のみ、本人・家族への説明同意を得て行います。
また、身体拘束を行った場合は、身体拘束適正化委員会を中心に十分な観察を行うとともに、その行う処遇の質の評価及び経過を記録し、できるだけ早期に拘束を解除すべく努力します。
(4) 日常ケアにおける留意事項
身体拘束を行う必要性を生じさせないために、日常的に以下のことに取り組みます。
① 利用者主体の行動・尊厳ある生活に努めます。
② 言葉や応対等で、利用者の精神的な自由を妨げないよう努めます。
③ 利用者の思いをくみとり、利用者の意向に沿ったサ-ビスを提供し、多職種協働で個々に応じた丁寧な対応をします。
④ 利用者の安全を確保する観点から、利用者の自由(身体的・精神的)を安易に妨げるような行為は行いません。
⑤ 「やむを得ない」と拘束に該当する行為を行っていないか、常に振り返りながら利用者に主体的な生活をしていただける様に努めます。
- 身体拘束適正化に向けた体制
(1) 身体拘束適正化委員会の設置
当施設では、身体拘束の適正化に向けて身体拘束適正化委員会を設置します。
① 設置目的
施設内での身体拘束適正化に向けての現状把握及び改善についての検討
身体拘束を実施せざるを得ない場合の検討及び手続き
身体拘束を実施した場合の解除の検討
身体拘束適正化に関する職員全体への啓発
② 身体拘束適正化委員会の構成員
ア)施設長
イ)看護職員
ウ)生活相談員または介護支援専門員
エ)介護職員
オ)栄養士
カ)その他委員会の設置趣旨に照らして必要と認められる者
※ この委員会の責任者は施設長とし、参加可能な委員で構成する
③ 身体拘束適正化委員会の開催
定期開催します(最低3か月に一回以上)。必要時は随時開催します。
例外として、利用者の生命、身体の安全を脅かす急な事態(数時間以内に身体拘束を要す場合)では、多職種共同での委員会を開催できない事が想定されます。その為、可能な範囲で多職種の意見を収集し、最善の方法で安全を確保し、その経緯と結果を記録します。その後、速やかに委員会を開催し、委員会の承認を得ます。承認を得られない場合は速やかにその処置を解除します。
- 身体拘束発生時の報告・対応に関する基本方針
本人又は他の利用者の生命又は身体を保護するための措置として、緊急やむを得ず身体拘束を行わなければならない場合、以下の手順に従って実施します。
(1) 徘徊しないように、車椅子や椅子・ベッドに体幹や四肢をひもで縛る
(2) 転落しないように、ベッドで体幹や四肢をひも等で縛る (3) 自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレ-ル)で囲む (4) 点滴・経管栄養等のチュ-ブを抜かないように、四肢をひも等で縛る。 (5) 点滴・経管栄養等のチュ-ブを抜かないように、または皮膚をかきむしらないように、 手指の機能を制限するミトン型の手袋等をつける (6) 車椅子・椅子からずり落ちたり、立ち上がったりしないように、Y字型拘束帯や腰ベルト、車椅子テ-ブルをつける (7) 立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるような椅子を使用する (8) 脱衣やオムツ外しを制限するために、介護衣(つなぎ服)を着せる (9) 他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどで体幹や四肢をひも等で縛る (10) 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる (11) 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する |
< 介護保険指定基準において身体拘束禁止の対象となる具体的な行為>
① カンファレンスの実施
緊急やむを得ない状況になった場合、身体拘束適正化委員会を中心として、各関係部署の代表者が集まり、拘束による利用者の心身の損害や拘束をしない場合のリスクについて検討し、身体拘束を行うことを選択する前に①切迫性②非代替性③一時性の3要件の全てを満たしているかどうかについて確認します。
カンファレンスで確認した内容を身体拘束適正化委員会に報告し、身体拘束を行う選択をした場合は、拘束の内容、目的、理由、時間帯、期間等について身体拘束実施報告書に記入し、本人、家族に対する同意書を作成します。
② 利用者本人や家族に対しての説明
身体拘束実施報告症をもって、身体拘束の内容・目的・理由・拘束時間又は時間帯・期間・改善に向けた取り組み方法を詳細に説明し、充分な理解が得られるように努めます。
同意書の同意を得られた場合のみ実施いたします。
また、身体拘束の同意期限を越え、なお拘束を必要とする場合については、事前に本人・家族等と締結した内容と方向性及び利用者の状態等を確認説明し、同意を得た上で実施します。
③ 記録と再検討
法律上、身体拘束に関する記録は義務付けられており、身体拘束検討シートを用いて、その態様及び時間・日々の心身の状態等の観察・やむを得なかった理由などを記録します。身体拘束の早期解除に向けて、拘束の必要性や方法を随時検討します。その記録は5年間保存、行政担当部局の指導監査が行われる際に掲示できるようにします。
④ 拘束の解除
③の記録と身体拘束適正化委員会での再検討の結果、身体拘束を継続する必要がなくなった場合は、速やかに身体拘束を解除します。その場合には、本人、家族に報告します。
- 身体拘束適正化に向けた各職種の役割
身体拘束適正化に向け、各職種の専門性に基づくアプロ-チから、チ-ムケアを行うことを基本とし、それぞれの果たすべき役割に責任をもって対応します。
(施設長)
1)身体拘束における諸課題等の最高責任者
2)身体拘束適正化委員会の総括責任者
3)ケア現場における諸課題の総括責任者
4)ただし 2)、3)については、施設長の判断する者に代理させることができることとす
る
(看護職員)
1)医師との連携
2)施設における医療行為の範囲を整備
3)重度化する利用者の状態観察
4)記録の整備
(生活相談員・介護支援専門員)
1)身体拘束適正化に向けた職員教育
2)医療機関、家族との連絡調整
3)家族の意向に沿ったケアの確立
4)施設のハード、ソフト面の改善
5)チ-ムケアの確立
6)記録の整備
(介護職員)
1)拘束がもたらす弊害を正確に認識する
2)利用者の尊厳を理解する
3)利用者の疾病、障害等による行動特性の理解
4)利用者個々の心身の状態を把握し基本的ケアに努める
5)利用者とのコミュニケ-ションを十分にとる
6)記録は正確かつ丁寧に記録する
(栄養士)
1)経鼻・経管栄養から経口への取り組みとマネジメント
2)利用者の状態に応じた食事の工夫
- 身体拘束適正化のための職員研修に関する基本指針
介護に携わる全ての従業員に対して、身体拘束適正化と人権を尊重したケアの励行を図り、職員教育を行います。
① 定期的な教育・研修(年2回)の実施
② 新任者に対する身体拘束適正化のための研修の実施
③ その他必要な教育・研修の実施
- 入所者等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針ついて
この指針は公表し、入所者・ご家族・従業者等がいつでも自由に閲覧することができます。
身体拘束等適正化のための指針 細則
社会福祉法人みんなの家会 グループホームほのぼのでは、身体拘束には当たらないが利用者の行動を制限する場合と、感染症拡大防止への対応のため、身体拘束適正化に関する指針に加え以下のように定めます。
1、利用者本人または他の利用者の生命又は身体を保護するための措置として安全を第一に
考慮し、場合により①玄関の施錠②居室での隔離③特定の場所への進入禁止、を行います。
2、上記1、の措置を行う際には以下の手順に従って実施します。
1)カンファレンスの実施
施設内で管理者、介護リーダー、ケアマネージャーが参加し検討します。
身体拘束が必要だと判断した場合、身体拘束適正化委員会にて議題に上ます。
2)実施
身体拘束適正化委員会の承認を受けたら、管理者指示のもと上記1、の措置を行います。
3)利用者本人や家族に対しての説明
身体拘束実施報告書をもって、身体拘束の内容・目的・理由・拘束時間又は時間帯・期間・改
善に向けた取り組み方法を詳細に説明し、充分な理解が得られるように努めます。
4)記録と再検討
身体拘束検討シートを用いて、その態様及び時間・日々の心身の状態等の観察・やむを得
なかった理由などを記録します。身体拘束の早期解除に向けて、拘束の必要性や方法を
随時検討します。その記録は5年間保存、行政担当部局の指導監査が行われる際に掲示
できるようにします。
5) 拘束の解除
4)の記録と身体拘束適正化委員会での再検討の結果、身体拘束を継続する必要がなく
なった場合は、速やかに身体拘束を解除します。また、当該利用者の状態が悪化した場合
は即座に解除します。
3、上記1、の措置を行う条件
1)玄関の施錠
①離園リスクレベル数値が25以上の利用者がいる場合
②職員の配置人員が2人以下の場合
③利用者が混乱状態にあり離園のリスクが高い場合
2)居室での隔離
①感染症がまん延している場合
②当該利用者の体温が37、5℃以上の場合や、何らかの感染症の症状がみられる
場合
③暴力等で他の利用者を傷つける恐れがある場合
3)特定の場所への進入禁止
①台所や事務所などの刃物等で自身または他の利用者を傷つける恐れがある場合
②重要書類や金品を保守するため
③スロープや浴室など転倒リスクが高い場所への侵入
虐待防止に関する指針
社会福祉法人みんなの家会(以下:当法人)では虐待防止に関して以下の様に指針を定めます。
1、当法人における虐待に関する基本的考え方
当法人では、利用者虐待に対して「高齢者虐待防止法」に基づき対応致します。
職員へ虐待について十分な教育を行い、虐待ゼロを目指します。
なお虐待の定義については以下の事柄をさします。
虐待の定義
高齢者・障がい者に対して、養護者(高齢者、障がい者を現に養護する家族、親族など)や施設従事者による身体的、心理的、性的、経済的、介護放棄放任(ネグレクト)等の虐待行為をいう。
虐待の種類
① 身体的虐待
身体に外傷が生じ、または生じるおそれがある暴行をくわえる事。
例)たたく、つねる、食事を無理矢理口に入れる等
サイン)あざや傷が身体に見られる
人を怖がったり怯えたりしている
人に相談するのをためらう
- 心理的虐待
利用者に対し脅しや侮辱、などの言語や、威圧的な態度、拒絶的な態度、無視、嫌がらせ等に著しい心理的外傷を与える行動を行う事。
例)意図的に無視をするや、自尊心を傷つけるような声かけを行う等
サイン)攻撃的な態度や自傷行為が見られる
無気力感、投げやりな様子になる
パニック症状が見られる
- 性的虐待
利用者との間で合意がなされていないあらゆる形態の性的な行為。または、その強要。
例)排泄介助がしやすいとして、下半身を下着のままで放置する
人前でオムツを交換する等
サイン)肛門や性器から出血や傷が見られる
人を怖がったり怯えたりする
- 経済的虐待
財産を不当に処分することなど利用者から不当に財産上の利益を得ること。
例)本人の年金や預貯金を本人に無断で使う
生活に必要なお金を渡さない等
サイン)収入があるのにお金を使っている様子がない
- ネグレクト(介護放棄、怠慢)
利用者の心身の介護に対して、放棄、放任し生活環境や身体・精神的状態を悪化させる事。
また、安全への配慮がされていない施設環境や備品を使用すること。
例)衰弱させるほど水分や食事を与えない
入浴させない、オムツを交換しない
季節感のない服装をしている等
サイン)身なりや部屋が汚れている
極端に空腹を訴える
病院に連れて行かない
2、虐待防止に向けた体制
(1)虐待防止委員会の設置
当法人では、虐待防止に向けて虐待防止委員会を設置します。
- 設置目的
施設内での虐待防止に向けての現状把握及び改善についての検討
虐待を発見した場合の措置
虐待に関する職員全体への啓発
- 虐待防止委員会の構成員
- 施設長
- 生活相談員または介護支援専門員
- 介護職員
- 看護職員
- その他、委員会の設置趣旨に照らして必要と認められる者
- 虐待防止委員会の開催
定期開催します(最低3ヶ月に1回以上)。必要時は随時開催します。
例外として、利用者の生命、身体の安全を脅かす急な事態では、多職種共同での委員会を開催出来ない事が想定されます。その為、可能な範囲で他職種の意見を収集し、最善の方法で安全を確保し、その経緯と結果を記録します。
- その他
職員に虐待についての研修実施
虐待防止シンポジウムへの参加
年に1回以上のご家族向けアンケートの配布、アンケート結果の検討
3、虐待を発見した際の対応
当施設内において虐待等発見した場合は「高齢者虐待防止法」の規程を素に対応致します。
※高齢者虐待防止法一部抜粋
第7条 擁護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、当該高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに、これを市町村に通報しなくてはならない。
2 前項に定める場合のほか、擁護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報するよう努めなくてはな らない。
第21条 養介護施設従事者等は、当該養介護施設従事者等がその業務に従事している養介護施設または養介護事業(当該養介護施設の設置者若しくは当該養介護事業所を行う者が設置する養介護施設又はこれらの者が行う養介護事業を含む。)において業務に従事する養介護施設従事者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した場合は、速やかに、これを市町村に通報しなくてはならない。
2 前項に定める場合のほか、養介護施設事業者等による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、当該高齢者の生命または身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに、これを市町村に通報しなくてはならない。
3 前2項に定める場合のほか、養介護施設従事者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報するよう努めなければならない。
※刑法の秘密漏示罪の規程その他の守秘義務に関する規程は、上記規程により通報することを妨げる物と解釈しない。
4、利用者本人や家族に対しての説明
虐待を発見した場合、利用者本人、家族に対して、内容・理由・時間帯・背景・改善に向けた取り組み方法を詳細に説明し、十分な理解が得られるように努めます。
5、虐待防止に向けた各職種の役割
虐待防止に向け、各職種の専門性に基づくアプローチから、チームケアを行う事を基本とし、それぞれの果たすべき役割に責任をもって対応します。
(施設長)
- 虐待防止における諸課題等の最高責任者
- 虐待防止委員会の総括責任者
- ケア現場における諸課題の総括責任者
- ただし、2)、3)については、施設長の判断する者に代理させる事が出来ることとする
(生活相談員・介護支援専門員)
- 虐待防止に向けた職員教育
- 医療機関、家族との連絡調整
- 家族の意向に沿ったケアの確立
- 施設のハード、ソフト面の改善
- チームケアの確立
- 記録の整備
(介護職員)
- 虐待がもたらす弊害を正確に認識する
- 利用者の尊厳を理解する
- 利用者の疾病、障害等による行動特性を理解する
- 利用者個々の心身の状態を把握し基本的ケアに努める
- 利用者とコミュニケーションを十分に取る
- 記録は正確かつ丁寧にとる
(看護職員)
1)医療機関・家族との連携
2)記録の整備
3)認知症ケア、周辺症状への理解・周知
6、虐待防止のための職員研修に関する基本方針
介護に関わる全ての従業員に対して、虐待防止と人権を尊重したケアの励行を図り、職員教育を行います。
- 定期的な教育、研修の実施
- 新任者に対する虐待防止のための研修の実施
- その他、必要な教育・研修の実施
- 外部研修への参加
7、利用者に対する当該指針の閲覧に関する基本方針について
この指針は公表し、利用者・家族・従業員がいつでも自由に閲覧することが出来ます。
感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止に関する指針
1、感染症及び食中毒の予防及びまん延に関する基本的考え方
社会福祉法人みんなの家会(以下「当法人」という)は、利用者の使用する施設、食器その他の設備又は飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、衛生上必要な措置を講ずるとともに、医薬品及び医療用具の管理を適正に行い、当施設において感染症が発生し、又はまん延しないように必要な措置を講ずるための体制を整備することを目的に、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針を定め、入所者の安全確保を図ることとします。
2、体制
(1)感染症対策委員会の設置
① 目的
当施設内の感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を検討する「感染症対策委員会」を設置します。
② 感染症対策委員会の構成
感染症対策委員会は、次に掲げる者で構成します。
(ア)施設長
(イ)医師
(ウ)看護師
(エ)生活相談員・介護支援専門員
(オ)介護職員
(カ)栄養士
(キ)その他施設長が必要と認める者(施設外の専門家等)
※感染症対策担当者
施設長は看護職員もしくは介護職員の中から専任の感染症対策担当者を指名します。
感染症対策担当者は、施設内の感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のため
の具体的な原案を作成し、感染症対策委員会に提案します。
なお、感染症対策担当者は看護(介護)業務との兼務を可とします。
- 感染症対策委員会の開催
定期開催します(最低3ヶ月に1回以上)。必要時は随時開催します。
例外として、利用者の生命、身体の安全を脅かす急な事態では、多職種共同での委員会を開催出来ない事が想定されます。その為、可能な範囲で多職種の意見を収集し、最善の方法で安全を確保し、その経緯と結果を記録します。
④ 感染症対策委員会の業務
感染症対策委員会は、委員長の召集により感染症対策委員会を定例開催のほか、必要に応じて開催し、「感染症及び食中毒の予防」と「感染症発生時の対応」のほか、次に掲げる事項について審議します。
(ア)施設内感染症対策の立案
(イ)指針・マニュアル等の作成
(ウ)施設内感染症対策に関する、職員への研修の企画及び実施
(エ)新入所者の感染症の既往の把握
(オ)利用者・職員の健康状態の把握
(カ)感染症発生時の対応と報告
(キ)各部署での感染対策実施状況の把握と評価
3、感染症対策に関する各職種の役割
各職種の専門性に基づくアプローチから、チームケアを行う事を基本とし、それぞれの果たすべき役割に責任を持って対応します。
(施設長)
1)感染症予防の総括責任者
2)ケア現場における諸課題の総括責任者
3)感染症対策担当者の任命
4)ただし、2)については、施設長の判断する者に代理させる事が出来ることとする
(医師)
- 定期的な診察、処置方法の指示
- 各協力病院との連携
(看護職員)
- 医師または協力医との連携
- 感染症への対応
- 職員への指導
(生活相談員・介護支援専門員)
1)感染症対策に基づくチームケア
2)状態観察と記録
3)外部の専門機関との連携
4)家族への対応
5)感染症対策の取り組みと体制作り
(介護職員)
1)感染症がもたらす弊害を正確に認識する
2)ケア計画に基づく介護
3)個々に応じた対応
4)温度、湿度等の環境管理
5)感染症対策の取り組み
(栄養士)
1)栄養ケアマネジメントにおける状態の把握と管理
2)食事摂取低下に伴う栄養保持の工夫
3)医師、看護師との連携
4)職員への指導
4、専門家との連携
より質の高いケアを目指すために、内部のスタッフだけでなく、外部の医療・介護・介護機器等の専門家と積極的に連携し、スキルアップを図ります。
5、職員に対する教育・研修
当法人の職員に対し、感染症対策の基礎的内容等の適切な知識を普及・啓発するとともに、衛生管理の徹底や衛生的なケアの励行を目的とした「感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修」を感染症対策委員会の企画により、以下の通り実施する。
①定期的な教育、研修の実施(年2回以上)
②新任者に対する「感染症及び食中毒の予防及びまん延防止」のための研修の実施
③その他、必要な教育・研修の実施
④外部研修への参加
6、記録の保管
感染症対策委員会の審議内容等、施設内における感染症対策に関する諸記録は3年間保管します。
7、平常時の衛生管理
(1)施設内の衛生管理
環境の整備、排泄物の処理、血液・体液の処理等について、次の通り定めます。
(ア)環境の整備
施設内の環境の清潔を保つため、以下の事項について徹底する。
①整理整頓を心がけ、こまめに清掃を行うこと。
②清掃については、床の消毒はかならずしも必要としないが、1日1回湿式清拭し、乾燥させること。
③使用した雑巾やモップは、こまめに洗浄、乾燥すること。
④床に目視しうる血液、分泌物、排泄物などが付着しているときは、手袋を着用し、0.5%の次亜塩素酸ナトリウム(ハイター等)で清拭後、湿式清掃して乾燥させること。
⑤トイレなど、入所者が触れた設備(ドアノブ、取手など)は、1日1回以上消毒用エタノールで清拭し、消毒を行うこと。
⑥浴槽のお湯の交換、浴槽の清掃・消毒などはこまめに行うこと。
(イ)排泄物の処理
排泄物の処理については、以下の2点を徹底すること。
①利用者の排泄物・吐しゃ物を処理する際には、手袋やマスクをし、汚染場所及びその周囲を、0.5%の次亜塩素酸ナトリウムで清拭し、消毒すること。
②処理後は十分な手洗いや手指の消毒を行うこと。
(ウ)血液・体液の処理
職員への感染を防ぐため、利用者の血液など体液の取り扱いについては、以下の事項を
徹底すること。
①血液等の汚染物が付着している場合は、手袋を着用してまず清拭除去した上で、適切な消毒液を用いて清拭消毒すること。なお、清拭消毒前に、まず汚染病原体量を極力減少させておくことが清拭消毒の効果を高めることになるので注意すること。
②化膿した患部に使ったガーゼなどは、他のごみと別のビニール袋に密封して、直接触れないように感染性廃棄物とし、分別処理をすること。
③手袋、帽子、ガウン、覆布(ドレープ)などは、当施設指定の使い捨て製品を使用し、使用後は適切に処理し、指定の場所に破棄すること。
(2)日常のケアにかかる感染症対策
(ア)標準的な予防策
標準的な予防策として、重要項目と徹底すべき具体的な対策については、以下の通
りとする。
<重要項目>
・適切な手洗い
・適切な防護用具の使用
①手袋
②マスク・アイプロテクション・フェイスシールド
③ガウン
・利用者のケアに使用した機材などの取扱い
・鋭利な器具の取り扱い
・廃棄物の取り扱い
・周囲環境対策
・血液媒介病原対策
・利用者の配置
<具体的な対策>
・血液・体液・分泌物・排泄物(便)などに触れるとき
・傷や創傷皮膚に触れるとき
⇒手袋を着用し、手袋を外したときには、液体石鹸と流水により手洗いをすること
・血液・体液・分泌物・排泄物(便)などに触れたとき
⇒手洗いをし、必ず手指消毒をすること
・血液・体液・分泌物・排泄物(便)などが飛び散り、目、鼻、口を汚染する恐れのあるとき
⇒マスク、必要に応じて(感染症対策担当者から指示があったときなど)ゴーグルやフェイスマスクを着用すること
・血液・体液・分泌物・排泄物(便)などで、衣服が汚れる恐れがあるとき
⇒プラスチックエプロン・ガウンを着用すること
・針刺し事故防止のため
⇒注射針のリキャップはせず、感染性廃棄物専用容器へ廃棄すること
・感染性廃棄物の取り扱い
⇒バイオハザードマークに従い、分別・保管・運搬・処理を適切に行う
(イ)手洗いについて
①手洗い :汚れがあるときは、普通の液体石鹸と流水で手指を洗浄すること
②手指消毒:感染している入所者や、感染しやすい状態にある入所者のケアをするとき
は、洗浄消毒薬、擦式消毒薬で洗うこと
それぞれの具体的方法について、以下のとおりとする。
①流水による手洗い
排泄物等の汚染が考えられる場合には、流水による手洗いを行う。
<手洗いにおける注意事項>
1)まず手を流水で軽く洗う。
2)石けんを使用するときは、固形石けんではなく、液体石けんを使用する。
3)手を洗うときは、時計や指輪をはずす。
4)爪は短く切っておく。
5)手洗いが雑になりやすい部位は、注意して洗う。
6)使い捨てのペーパータオルを使用する。
7)水道栓の開閉は、手首、肘などで行う。
8)水道栓は洗った手で止めるのではなく、手を拭いたペーパータオルで止める。
9)手を完全に乾燥させること。
<禁止すべき手洗い方法>
1)ベースン法(浸漬法、溜まり水)
2)共同使用する布タオル
②手指消毒
手指消毒には下表のとおりとする。
消毒法 | 方法 |
洗浄法(スクラブ法) | 消毒薬を約3ml手に取りよく泡立てながら洗浄する(30秒以上)。さらに流水で洗い、パーパータオルでふき取る。 |
擦式法(ラビング法) | アルコール含有消毒薬を約3ml、手に取りよく擦り込み、(30秒以上)乾かす。 |
擦式法(ラビング方)
ゲル・ジェルによるもの |
アルコール含有のゲル・ジェル消毒薬を、約2ml手に取り、よく擦り込み、(30秒以上)乾かす。 |
清拭法(ワイピング法) | アルコール含浸綿で拭き取る。 |
※ラビング法は、手が汚れているときには無効であり、石けんと流水で洗った後に行うこと。
(ウ)食事介助の留意点
食事介助の際は、以下の事項を徹底すること。
①介護職員は必ず手洗いを行い、清潔な器具・清潔な食器で提供すること。
②排泄介助後の食事介助に関しては、食事介助前に十分な手洗いを行い、介護職員
が食中毒病原体の媒介者とならないように、注意を払うこと。
③おしぼりは、清潔なものを使用すること。
④利用者が、吸飲みによる水分補給をする場合には、使用する都度、洗浄すること。
⑤給食が行われる場合は、食材を冷蔵庫で保管すること。
(エ)排泄介助(おむつ交換を含む)の留意点
便には多くの細菌など病原体が存在しているため、介護職員・看護職員が病原体の
媒介者となるのを避けるため、以下の事項を徹底すること。
①おむつ交換は、必ず使い捨て手袋を着用して行うこと。
②使い捨て手袋は、1ケアごとに取り替える。また、手袋を外した際には手洗いを実施
すること。
③おむつ交換の際は、利用者一人ごとに手洗いや手指消毒を行うこと。
④おむつの一斉交換は感染拡大の危険が高くなるので避けること。
(オ)医療処置の留意点
医療処置を行う者は、以下の事項を徹底すること。
①喀痰吸引の際には、飛沫や接触による感染に注意し、チューブの取り扱いには使い捨て手袋を使用すること。
②チューブ類は感染のリスクが高いので、経管栄養の挿入や胃ろうの留置の際には、特に注意すること。
③膀胱留置カテーテルを使用している場合、尿を廃棄するときには使い捨て手袋を使用してカテーテルや尿パックを取り扱うこと。また、尿パックの高さに留意し、クリッピングをするなど、逆流させないようにすること。
④点滴や採血の際には、素手での実施は避け、使い捨て手袋を着用して実施すること。⑤採血後の注射針のリキャップはせず、そのまま針捨てボックスに入れること。
(カ)日常の観察
介護職員は、異常の兆候をできるだけ早く発見するために、利用者の体の動きや声
の調子・大きさ、食欲などについて日常から注意して観察し、以下に掲げる利用者の
健康状態の異常症状を発見したら、すぐに、施設長や医師、看護職員に報告すること。
施設長は関連部署と連携し適切な指示を行うこと。医師・看護職員は、栄養摂取や服
薬、排泄状況なども含めて全体的なアセスメントをした上で、病気の状態を把握し、状
況に応じた適切な対応をとること。
<注意すべき症状>
主な症状 | 要注意のサイン |
発熱 | ・ぐったりしている、意識がはっきりしない、呼吸がおかしいなど全身状態が悪い
・発熱以外に、嘔吐や下痢などの症状が激しい |
嘔吐 | ・発熱、腹痛、下痢もあり、便に血が混じることもある。
・発熱し、体に赤い発疹も出ている。 ・発熱し、意識がはっきりしていない。 |
下痢 | ・便に血が混じっている。
・尿が少ない、口が渇いている。 |
咳、咽頭痛・鼻水 | ・熱があり、たんのからんだ咳がひどい。 |
発疹(皮膚の異常) | ・牡蠣殻状の厚い鱗屑が、体幹、四肢の関節の外側、骨の突出した部分など、圧迫や摩擦が起こりやすいところに多く見られる。非常に強いかゆみがある場合も、まったくかゆみを伴わない場合もある。 |
8、感染症発生時の対応
(1)感染症の発生状況の把握
感染症もしくは食中毒が発生した場合や、それが疑われる状況が生じた場合には、以下の手
順に従って報告すること。
(ア)職員が利用者の健康管理上、感染症もしくは食中毒を疑ったときは、速やかに症状の有
無(発生した日時、階及び居室ごとにまとめる)について施設長に報告すること。
(イ)施設長は、(ア)について職員から報告を受けた場合、施設内の職員に必要な指示を行うとともに、その受診状況と診断名、検査、治療の内容等について関係機関と連携をとること。
(2)感染拡大の防止
職員は感染症もしくは食中毒が発生したとき、又はそれが疑われる状況が生じたときは、
拡大を防止するため速やかに以下の事項に従って対応すること。
ア 施設長
協力病院や保健所に相談し、技術的な応援を依頼したり、指示をうけること。
イ 医師及び看護職員
①感染症もしくは食中毒が発生したとき、又はそれが疑われる状況が生じたときは、被害
を最小限とするために、職員へ適切な指示を出し、速やかに対応すること。
②感染症の病原体で汚染された機械・器具・環境の消毒・減菌は、適切かつ迅速に行い、汚
染拡散を防止すること。
③消毒薬は、対象病原体を考慮した適切な消毒薬を選択すること。
ウ 介護職員
①発生時は、手洗いや排泄物・嘔吐物の適切な処理を徹底し、職員を媒介して感染を拡大
させることのないよう、特に注意を払うこと。
②医師や看護婦の指示を仰ぎ、必要に応じて施設内の消毒を行うこと。
③医師や看護婦の指示に基づき、必要に応じて感染した利用者の隔離などを行うこと。
④別に定めるマニュアルに従い、個別の感染対策を実施すること。
(3)関係機関との連携
感染症もしくは食中毒が発生した場合は、以下の関係機関に報告して対応を相談し、指示を
仰ぐなど、緊密に連携をとること。
・ 施設配置医師(岩尾内科)、協力機関の医師(葉医院)
・ 保健所
・ 地域の中核病院の感染管理担当の医師や看護師
また、必要に応じて次のような情報提供も行うこと。
・ 職員への周知
・ 家族への情報提供と状況の説明
(4)医療処置
医師は、感染症もしくは食中毒の発生、又はそれが疑われる状況の発生について報告を
受けた際には、感染者の重篤化を防ぐため、症状に応じた医療処置をすみやかに行うとと
もに、職員に対して必要な指示を出すこと。
また、診療後には、地域保健所への報告を行うこと。
(5)行政への報告
施設長は、次のような場合、迅速に市町村等の担当部局に報告するとともに、地域保健所
にも対応を相談すること。
<報告が必要な場合>
①同一の感染症や食中毒による、またはそれらが疑われる死亡者・重篤患者が、1週間以内
に2名以上発生した場合
②同一の感染症や食中毒の患者、またはそれらが疑われる者が10名以上又は全利用者の
半数以上発生した場合*
③通常の発生動向を上回る感染症等の発生が疑われ、特に施設長が報告を必要と認めた
場合
※同一の感染症などによる患者等が、ある時点において、10名以上又は全利用者の半数以
上発生した場合であって、最初の患者等が発生してからの累積の人数ではない。
<報告する内容>
①感染症もしくは食中毒が疑われる利用者の人数
②感染症もしくは食中毒が疑われる症状
③上記の利用者への対応や法人における対応状況等
・地域保健所への届出
医師が、感染症法、結核予防法又は食品衛生法の届出基準に該当する患者またはその疑
いのある者を診断した場合には、これらの報告に基づき地域保健所等への届出を行う必
要がある。
9、その他
(1)入所予定者の感染症について
当施設は、一定の場合を除き、入所予定者が感染症や既往であっても、原則としてそれを理
由にサービス提供を拒否しないこととします。
(2)指針等の見直し
本指針及び感染症対策に関するマニュアル類等は感染症対策委員会において定期的に見
直し、必要に応じて改正するものとします。
10、利用者に対する当該指針の閲覧に関する基本方針について
この指針は公表し、利用者・家族・従業員がいつでも自由に閲覧することが出来ます。
褥瘡予防に関する指針
社会福祉法人みんなの家会(以下:当法人)では褥瘡予防に関して以下の様に指針を定めます。
1、褥瘡予防に関する基本的考え方
高齢者は、低栄養状態や活動の低下、疾病に伴う寝たきり状態に陥りやすく、褥瘡が発生するリスクがあります。特に、施設を利用されている方は、加齢に伴い心身の機能が低下している方が多くおられ、そのリスクは高いと思われます。
このようなリスクをもつ利用者の健康で尊厳のある生活の実現のため、多職種協働のもと、質の高いサービスの提供を目指してこの指針に従い、褥瘡発生防止に対する体制を確立し、褥瘡が発生しにくい適切な介護を目指します。
2、褥瘡発生予防に向けての基本方針
(1)褥瘡発生予防に対する体制の整備
当法人では、褥瘡発生予防と早期発見のため、褥瘡対策委員会を設置し、具体的な対応に
ついて検討します。
(2)多職種協働によるチームケアの推進
各職種の専門性に基づくアプローチから、チームケアを行う事を基本とし、それぞれの
果たすべき役割に責任をもって対応します。
(3)専門家との連携
医師や外部の褥瘡予防等の専門家とも積極的に連携し、より質の高いケアに取り組みま
す。
(4)職員に対する教育・研修
褥瘡発生予防に対する知識の習得、施設方針の徹底、情報の伝達等を目的として、研修
会等を定期的に実施し、職員の教育に努めます。
3、褥瘡発生予防に対する体制
(1)褥瘡予防委員会の設置
①設置目的
利用者の褥瘡発生予防に努め、早期発見、発生した場合のリスク、緩和、早期治療、及び
ケア提供を適切に行う事を目的とし、褥瘡予防委員会を設置します。
②褥瘡予防委員会の構成員
- 施設長
- 医師
- 看護職員
- 生活相談員または介護支援専門員
- 介護職員
- 栄養士
- その他、委員会の設置趣旨に照らして必要と認められる者
※褥瘡予防対策担当者
施設長は看護職員もしくは介護職員の中から専任の褥瘡予防対策担当者を指名します。
褥瘡予防対策担当者は、施設内の利用者に対する褥瘡予防に関して具体的な原案を作
成し、褥瘡予防委員会に提案します。
なお、褥瘡予防対策担当者は看護(介護)業務との兼務を可とします。
③褥瘡予防委員会の開催
定期開催します(最低3ヶ月に1回以上)。必要時は随時開催します。
例外として、利用者の生命、身体の安全を脅かす急な事態では、多職種共同での委員会
を開催出来ない事が想定されます。その為、可能な範囲で他職種の意見を収集し、最善
の方法で安全を確保し、その経緯と結果を記録します。
④褥瘡予防委員会の役割
1)褥瘡予防及び発生時に向けた対応の検討
2)施設サービス計画の作成へ出席
各種、看護計画、介護計画、栄養ケア計画の立案
3)各種マニュアル、様式等の見直し
4)適切な福祉用具等の選定
5)定期回診を行い、状態の把握及び早期治療を図る
4、褥瘡発生予防と早期対応のため、以下によって対応します。
①リスク評価
早期の対応を行うため、以下の方法を用いて、褥瘡発生のリスクを評価し、ハイリスク者を
抽出します。
○評価の方法例
診療計画所、ブレーデンスケール、OHスケール
②褥瘡発生予防及び治療の実施
医師、及び看護師指導のもと、治療、評価を行います。
5、褥瘡予防に関する各職種の役割
各職種の専門性に基づくアプローチから、チームケアを行う事を基本とし、それぞれの果た
すべき役割に責任をもって対応します。
(施設長)
1)褥瘡発生予防の総括責任者
2)ケア現場における諸課題の総括責任者
3)褥瘡予防対策担当者の任命
4)ただし、2)については、施設長の判断する者に代理させる事が出来ることとする
(医師)
1)定期的な診察、処置方法の指示
2)各協力病院との連携
(看護職員)
1)医師または協力医との連携
2)褥瘡処置への対応
3)褥瘡ケア計画の作成と経過記録の整備
4)個々に応じた体位変換、安楽な座位確保の工夫
5)褥瘡発生予防の計画
6)職員への指導
(生活相談員・介護支援専門員)
1)褥瘡ケアに基づくチームケア
2)褥瘡の状態観察と記録
3)外部の専門機関との連携
4)家族への対応
5)褥瘡発生予防の取り組みと体制作り
(介護職員)
1)褥瘡がもたらす弊害を正確に認識する
2)ケア計画に基づく排泄、入浴、清潔の保持
3)個々に応じた体位変換、安楽な座位確保の工夫
4)褥瘡の状態観察と記録の把握
5)苦痛を排除する精神的ケアとコミュニケーション
6)褥瘡発生予防の取り組み
(栄養士)
1)褥瘡の把握と栄養管理
2)栄養ケアマネジメントにおける状態の把握と管理
3)食事摂取低下に伴う栄養保持の工夫
4)医師、看護師との連携
5)職員への指導
6、専門家との連携
より質の高いケアを目指すために、内部のスタッフだけでなく、外部の医療・介護・介護機器
等の専門家と積極的に連携し、スキルアップを図ります。
7、職員に対する教育・研修
介護に関わる全ての従業員に対して、褥瘡に対する知識と技術の励行を図り、職員教育を行
います。
①定期的な教育、研修の実施(年2回以上)
②新任者に対する褥瘡予防のための研修の実施
③その他、必要な教育・研修の実施
④外部研修への参加
8、利用者に対する当該指針の閲覧に関する基本方針について
この指針は公表し、利用者・家族・従業員がいつでも自由に閲覧することが出来ます。
防災活動に関する指針
1、防災活動に関する基本的考え方
社会福祉法人みんなの家会(以下「当法人」という)は、災害時に入所者の生命を守ることを
最優先とし、加えて施設の運営並維持、地域への貢献のため、必要な措置を講ずるための体制を整備することを目的に、防災活動に関する指針を定めます。また個人情報の取扱には十分に配慮し、利用者の尊厳が傷つかないように努めます。
2、体制
(1)防災委員会の設置
① 目的
防災訓練活動を通じて職員の防災への意識、知識、技術の向上を目指します。また、地域の訓練等にも参加し災害時に協力出来る体制を作ります。
年に1度行政、地域の方々へ「防災訓練実施状況報告会」を開きほのぼのの防災訓練内容、防災設備を発進します。
② 防災委員会の構成
防災委員会は、次に掲げる者で構成します。
(ア)施設長
(イ)生活相談員・介護支援専門員
(ウ)介護職員
(エ)その他施設長が必要と認める者(施設外の専門家等)
③ 防災委員会の開催
定期開催します(最低3ヶ月に1回以上)。
その他必要時は随時開催します。
④ 防災委員会の業務
防災委員会は、委員長の召集により定例開催のほか、必要に応じて開催します。
(ア)各施設総括表、防災ハンドブック、避難計画の作成
(イ)防災訓練実施状況報告会の資料作り
(ウ)消防隊への情報提供書の作成
(エ)各施設の防災訓練計画・実行
(オ)地域の防災訓練への参加
3、防災活動に関する各職種の役割
各職種の専門性に基づくアプローチから、チームケアを行う事を基本とし、それぞれの果た
すべき役割に責任を持って対応します。
(施設長)
1)防災活動の総括責任者
2)ケア現場における諸課題の総括責任者
ただし、2)については、施設長の判断する者に代理させる事が出来ることとする。
(生活相談員・介護支援専門員)
1)防災活動に対するチーム作り
2)家族への対応
3)個人情報管理への取り組みと体制作り
(介護職員)
1)防災訓練への参加
2)総括表、防災ハンドブック、避難計画に更新
3)ハザードマップの見直し
4)個人情報取扱についての周知徹底
4、専門家との連携
より質の高い防災環境を目指すために、内部のスタッフだけでなく、外部の消防隊・行政・防
災備品等の専門家と積極的に連携し、スキルアップを図ります。
5、職員に対する教育・研修
当施設の職員に対し、防災意識・技術・知識の向上を目的とした教育を以下の通り実施します。
①年間計画をたてての訓練
②新任者に対する研修の実施
③その他、必要な教育・研修の実施
④外部研修への参加
6、総括表、防災ハンドブック、避難計画について
年に一度、総括表、防災ハンドブック、避難計画を見直します。また、職員全員で読み合わせを
行う事で周知し、災害時にも落ち着いて行動出来るように努めます。
7、利用者に対する当該指針の閲覧に関する基本方針について
この指針は公表し、利用者・家族・従業員がいつでも自由に閲覧することが出来ます。
8、各施設の災害時の避難場所
介護老人福祉施設(特養)
水害時 第一避難場所:特養2階 第二避難場所:中間市地域交流センター
水害時以外 第一避難場所:垣生公民館 第二避難場所:中間市地域交流センター
小規模多機能ホーム
第一避難場所:中間中学校 第二避難場所:中間市地域交流センター
グループホーム
水害時 第一避難場所:中間北小学校 第二避難場所:中央公民館
土砂災害時 第一避難場所:下蓮花寺公民館 第二避難場所:中央公民館
ファクトリーファーム
第一避難場所:中牟田公民館 第二避難場所:中央公民館
福祉避難場所
中間市地域交流センター、ハピネス中間
防犯に関する指針
1、防犯活動に関する基本的考え方
社会福祉法人みんなの家会(以下「当法人」という)は、入所者及び従業員の生命及び身体を守ることを最優先とし、犯罪の防止に当たって望ましい設備を整えるとともに、犯罪の防止に望ましい対策等を定めます。
2、体制
(1)防犯委員会の設置
① 目的
福岡県安全安心まちづくり条例に基づき、高齢者・障がい者の安全の確保に配慮した設備等に関する基準を定め、地域及び関係者に対して安全で安心して生活する環境に配慮した施設の実現を目的とします。
② 防犯委員会の構成
防犯委員会は、次に掲げる者で構成します。
(ア)施設長
(イ)生活相談員・介護支援専門員
(ウ)介護職員
(エ)その他施設長が必要と認める者(施設外の専門家等)
③ 防犯委員会の開催
定期開催します(最低6ヶ月に1回以上)。
その他必要時は随時開催します。
④ 防犯委員会の業務
防犯委員会は、委員長の召集により定例開催のほか、必要に応じて開催します。
(ア)防犯訓練計画の作成・実施
(イ)地域の防犯訓練(講習)への参加
3、防犯活動に関する各職種の役割
各職種の専門性に基づくアプローチから、チームケアを行う事を基本とし、それぞれの果た
すべき役割に責任を持って対応します。
(施設長)
1)防犯活動の総括責任者
2)防犯設備の設置
3)ケア現場における諸課題の総括責任者
ただし、2)3)については、施設長の判断する者に代理させる事が出来ることとする。
(生活相談員・介護支援専門員)
1)防犯活動に対するチーム作り
2)家族への対応
3)個人情報管理への取り組みと体制作り
(介護職員)
1)防犯訓練への参加
2)防犯器具の取り扱い訓練への参加
3)地域社会との連携
4)個人情報取扱についての周知徹底
4、専門家との連携
より質の高い防災環境を目指すために、内部のスタッフだけでなく、外部の警察・行政・防犯
備品等の専門家と積極的に連携し、スキルアップを図ります。
5、職員に対する教育・研修
当施設の職員に対し、防犯意識・技術・知識の向上を目的とした教育を以下の通り実施します。
①年間計画をたてての訓練
②新任者に対する研修の実施
③その他、必要な教育・研修の実施
④外部研修への参加
6、防犯の基本原則
高齢者・障がい者が被害対象となる犯罪を防止するため、次の3つを基本原則とし、防犯性
の向上について検討し、安全確保に配慮した施設運営を行うものとします。
1)人の目の確保
人の目が確保されることによって、犯罪企画者が近寄りがたい環境を確保する。
2)周辺住民との共同意識の向上
周辺住民と交流を持つことによりコミュニティの形成、環境の維持管理、防犯活動が活発
に行われる事によって、犯罪の起きにくい環境を作る。
3)緊急通報体制の確立
緊急通報装置等の防犯機器の設置、地域での見守り活動等の強化によって、犯罪企画者
の犯行を物理的・心理的に断念させ、犯罪の防止を図る。
7、防犯マニュアルの作成・整備
防犯マニュアルを作成、整備し、職員へ周知する事で防犯を未然に防ぐと共に、犯罪企画者
への対応を身に付けます。
8、この指針は社会状況の変化、技術の進歩等を踏まえ必要に応じて見直すものとします。
9、利用者に対する当該指針の閲覧に関する基本方針について
この指針は公表し、利用者・家族・従業員がいつでも自由に閲覧することが出来ます。
事故防止に関する指針
社会福祉法人みんなの家会(以下:当法人)では介護事故に関して以下の様に指針を定めます。
- 当法人における介護事故の防止に関する基本的考え方
当法人では、法人の理念に則り、利用者が安心して安全に介護サービスを利用することが出来るように、事故を未然に防ぐよう努めるとともに、事故が発生した場合には迅速かつ的確に対応します。
そのために、必要な体制を整備し、利用者一人一人に着目した個別的なサービス提供を徹底し、組織全体で介護事故の防止に取り組みます。
・介護事故とは
当施設では介護事故を、高齢者の身体的リスクによりおこるもの、介護ミス・判断ミス、災害時の事故・ケガ、感染症・食中毒、送迎・外出時の事故等を指します。
災害時の対策に関しては「防災マニュアル」「災害ハンドブック」等に定めるものとします。
感染症・食中毒の対策に関しては「感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止に関する指針」に定めるものとします。
- 事故防止に向けた体制
- 事故防止委員会の設置
当施設では、介護事故の防止に向けて事故防止委員会を設置します。
① 設置目的
施設内での事故防止に向けての現状把握及び改善についての検討
事故報告書、ヒヤリハット報告書等の記録の整備
事故、ヒヤリハットが発生した際の原因、対策の検討
再発防止に向けた取り組み
利用者が安心して過ごす事のできる環境整備
② 事故防止委員会の構成員
ア)施設長
イ)看護職員
ウ)生活相談員または介護支援専門員
エ)介護職員
オ)その他委員会の設置趣旨に照らして必要と認められる者
※ この委員会の責任者は施設長とし、参加可能な委員で構成する
③ 事故防止委員会の開催
定期開催します(最低3か月に一回以上)。必要時は随時開催します。
例外として、利用者の生命、身体の安全を脅かす急な事態では、多職種共同での委員会を開催できない事が想定されます。その為、可能な範囲で多職種の意見を収集し、最善の方法で安全を確保し、その経緯と結果を記録します。
3、事故発生時の報告・対応に関する基本方針
①当該利用者又は他の利用者の生命又は身体を保護する事を最優先とし、事故が発生した場合は速やかに、事故報告書もしくは、ヒヤリハット報告書に記入し、再発防止にむけて、全職員に書面をもって周知します。
②当該利用者や家族に対しての説明
事故等が発生した際、当該利用者や家族に対して、事故等が起きた時間または時間帯、様子、本人の意識レベル、ケガ等の大きさ、再発防止にむけた改善策を詳細に説明し、充分な理解が得られるように努めます。
③記録と再検討
専用の様式を用いて、その態様及び時間・日々の心身の状態等の観察・理由などを記録します。再発防止に向けて随時検討します。
その記録は2年間保存し、行政担当部局の指導監査が行われる際に掲示できるようにします。
④市町村への報告
発生した事故に対して専用の報告書を用いて市町村へ報告します。
※用語と記録について
①用語について 事故とヒヤリハット
・事故
福祉及び介護におけるサービスの過程において発生する事故を指し、身体的及び、精神的被害が生じたものを指します。過誤、過失の有無は関係ありません。
・ヒヤリハット
福祉及び介護におけるサービスの過程において、身体的及び、精神的障害はないもの、もしくは、受診の必要のない、施設内看護師または介護士の処置で対応出来る軽度のものを指します。一つ間違えれば事故に繋がる可能性があった「ヒヤリ」「ハット」したものを指します。
②記録について
・事故報告書
当該利用者が身体的もしくは精神的障害を生じ、病院受診の必要がある場合、事故報告書を記入します。事故報告書は市町村指定の様式を使用し、施設長の承認を得て市町村に提出します。
・ヒヤリハット報告書
当該利用者が身体的もしくは精神的な障害は生じていない場合、もしくは、施設内看護師または介護士の処置で対応出来る軽度のものに関しては、ヒヤリハット報告書を記入します。ヒヤリハット報告書は当法人内で作成した様式を使用します。
4、事故防止に向けた各職種の役割
事故防止に向け、各職種の専門性に基づくアプロ-チから、チ-ムケアを行うことを基本とし、それぞれの果たすべき役割に責任をもって対応します。
(施設長)
1)事故における諸課題等の最高責任者
2)事故防止委員会の総括責任者
3)ケア現場における諸課題の総括責任者
4)安全対策担当者の専任
5)ただし 2)、3)については、施設長の判断する者に代理させることができることとする
(看護職員)
1)医師との連携
2)施設における医療行為の範囲を整備
3)医療面からみた利用者本人の特性の理解・説明
4)重度化する利用者の状態観察
5)記録の整備
(生活相談員・介護支援専門員)
1)事故防止に向けた職員教育
2)医療機関、家族との連絡調整
3)家族の意向に沿ったケアの確立
4)施設のハード、ソフト面の改善
5)チ-ムケアの確立
6)記録の整備
(介護職員)
1)事故がもたらす弊害を正確に認識する
2)利用者の尊厳を理解する
3)利用者の疾病、障害等による行動特性を理解する
4)利用者個々の心身の状態を把握し基本的ケアに努める
5)利用者とのコミュニケ-ションを十分にとる
6)記録は正確かつ丁寧に記録する
- 事故防止のための職員研修に関する基本指針
介護に携わる全ての従業員に対して事故防止の励行を図り、事故防止及び再発防止を目的とした職員教育を行います。
①定期的な教育・研修(年2回)の実施
②新任者に対する事故防止のための研修の実施
③その他必要な教育・研修の実施
④外部研修への参加
- 事故発生時の対応
介護事故発生時の対応に関する基本方針
- 事故が発生した場合は、当該利用者及び周囲の状況を判断し、安全確保を最優先として行動します。
- 関係部署へ連絡し、必要な措置の指示及び病院受診が必要な場合は迅速に準備を行います。
- 事故の状況把握の為、事故の際にとった処置及び事故発生前の状況、事故発生後の経過観察については必ず記録を残し、事故報告書を速やかに記入します。
- 事故が発生した事例においては、「事故防止委員会」で検討します。
- 事故の状況により賠償等の必要性が生じた場合は、当施設の加入する損害保険で対応します。
- 各種マニュアル
下記の項目については特に事故が起きやすい場面であるため、マニュアルを記載します。
(入浴・転倒、転落・窒息・誤飲・異食・誤薬・離園(離設)・交通事故)
- 入浴について
1)目的
当施設では入浴は身体の清潔のみが目的ではなく、利用者にとって楽しみのひとつだと位
置付けます。また健康の増進を図り、心身機能の向上に繋がるように努めます。
2)浴場準備
①浴槽に湯を溜める
湯温は40度程度を基本とし、利用者一人一人の好みに合わせた温度に調整します。
②備品の点検
シャワー椅子、洗面器、タオル、石鹸(ボディーソープ)、ウエス、滑り止めマット等準備します。
③入浴の確認
利用者本人に入浴するかどうか尋ねます。
入浴前にバイタル測定を行います。
血圧が(上)150以上、体温が37度以上の時は入浴を中止します。
顔色や様子をよく観察し、入浴の判断をします。
④脱衣所準備
冬季は脱衣所も温めておきます。
⑤入浴前の排泄
入浴前には声かけを行い、トイレへ誘導します。
⑥衣類の着脱
見守り、声かけ、介助、利用者一人一人に合った介助を行います。
※利用者本人のプライバシーは十分に配慮します。
※麻痺のある方は健側より脱がせます。
⑦洗身、洗髪
シャワー、かけ湯の温度を職員自身の身体で確認し、その後、利用者本人にも確認していた
だきます。
声かけをしながら足下より全身にかけ湯を行います。
見守り、声かけ、介助、利用者一人一人に合った介助を行います。
※できる限り利用者本人に出来るところはしてもらい、職員は必要な部分のみ介助します。
※陰部にタオルをかけるなど、利用者本人の羞恥心に配慮します。
⑧浴槽への移動、入浴、あがるまで
移動介助しながら、浴槽まで誘導します。
※床が水や石鹸泡で滑りやすくなっているので十分に注意します。
浴槽内のお湯の温度を職員自身で確認し、その後、利用者本人にも確認していただきます。
浴槽の手すりを持っていただき、声かけを行いながらゆっくりと浴槽に入っていただきます。
※転倒の危険が高いので十分に注意します。
浴槽内に座っていただき、落ち着くまで見守ります。
※溺れる危険が高いので浴槽に入っている間は見守りを行います。
※浴槽に入る時間は利用者本人の好みにもよりますが、おおむね10分程度とします。
浴槽の手すりを持っていただき、ゆっくりと上がっていただきます。
※転倒の危険が高いので十分に注意します。
脱衣所に誘導します。
⑨衣服の着衣
脱衣所の椅子に座って、身体を拭いていただきます。
※できる限り利用者本人に出来るところはしてもらい、職員は必要な部分のみ介助します。
※湯冷めの危険があるため迅速に行います。
※陰部にタオルをかけるなど、利用者本人の羞恥心に配慮します。
※麻痺のある方は麻痺側より着せます。
⑩入浴後の介助
共有スペースまで誘導し、水分補給を行います。
○入浴後の後片付け
浴槽の掃除、洗濯等行います。
3)入浴の際の危険
・溺れる 浴槽内で溺れることがないように十分に観察します。
・転倒 床が水や石鹸泡で滑りやすくなっているので十分に注意します。
・のぼせ、湯疲れ
長時間入浴したり熱いお湯に入ると、身体が火照ったり頭がくらくらする等気分が悪くなり
ます。また、入浴により体力を消耗し疲れることがあります。
そうならないように、浴槽内に入っている間は十分に観察します。
・ヒートショック
利用者居室や共有スペースと浴室(脱衣所)の室温が大きく変わると、血圧が急に上昇した
り下降したり、脈拍の変動など、身体に悪影響を与えるのがヒートショックです。
ヒートショックの予防の為、浴室(脱衣所)も十分に温め、部屋との温度差を小さくします。
②転倒・転落について
1)利用者の転倒・転落事故の大きな要因は、利用者の身体機能の低下だけでなく、精神の状況
や生活環境によるものが多いと考えられます。高齢者の特性を理解し、利用者の心身の状態
を正しく把握する必要があります。
施設内では、いつ、どこで、どのようにして事故が発生したのか正確に把握し、利用者ごとの
対応策に反映させることが重要です。
また、利用者本人の心身機能を維持、改善することが、危険を下げる上で重要な事です。
日々の機能訓練を行い、日常生活に必要な能力を向上していただきましょう。
※機能訓練は疲労を伴うため、一時的に転倒の危険が増します。機能訓練中のみならず、機
能訓練後の状態も考慮し計画する必要があります。
2)環境要因と対応方法
①照明 暗い スイッチが分かりにくい
対応方法)適切な照度の確保 センサー式の照明の設置等
②床 滑りやすい 段差がある 硬い
対応方法)福祉用具の利用 段差の解消 手すりの設置等
③歩行補助具 歩行が不安定 立位が困難
対応方法)杖や車椅子の確保 歩行器の改善等
④ベッド 頭から落ちる危険 不適切な高さ
対応方法)サイドレール付きのベッドの導入 適切な家具の配置等
⑤窓等 身体を乗りだし下に転落する危険がある
対応方法)窓が開く範囲を決めてそれ以上は開かないようにする
窓の近くに登ることが出来るような物を置かない。
3)転倒・転落による重大な事故の防止
転倒・転落による重大な事故を防止するためには、生活環境を整備することはもとより、転倒・
転落の早期発見に努めることです。発見次第適切な判断をしましょう。また、認知機能の低下
により、行動の予測が困難な利用者についても、見守りを十分に行う必要があります。
③窒息
1)窒息とは
窒息とは呼吸が阻害されることによって血液中のガス交換が出来ず血中酸素濃度が低下し
内臓や脳、身体に機能障害をおこす状態です。
発見次第迅速に対応する必要があります。
また、高齢者や身体機能が低下された方は、自分の喉を親指と人差し指でつかむ「チョーキン
グサイン」が見られない場合があります。
常に観察し、良く見極めましょう。
2)窒息が起きやすい場面
・入浴中
・食事中
・嘔吐時(嘔吐物が気道をふさぐ)
・高齢者は自身のよだれ等で窒息する場合もあります。
3)対応
窒息患者を発見した場合は迅速に気道を確保する必要があります。口腔内に異物が残ってい
る場合はすぐにかき出しましょう。
すぐに助けを呼びましょう。
窒息患者に意識がある場合は「咳」をするように促しましょう。
気道の異物除去法には①ハイムリック法と②背部叩打法があります。
①ハイムリック法
- 患者の後ろに回り、腰の辺りに手を回します
- どちらかの手で、おへその位置を確認します
- もう片方の手で握り拳を作り、親指側をおへその上、みぞおちよりは下の辺りに当てます
- 素早く手前方向に向かって圧迫するように突き上げます。
②背部叩打法
窒息患者の背中を後方から、手のひらの手首に近い部分で叩きます。叩く位置は、左右の肩胛骨の間辺りを強めに叩きます。
4)窒息患者の意識がない場合
窒息患者の意識が無い場合は、心停止と判断し心肺蘇生法を実施します。
心肺蘇生法
1、窒息患者を平らな場所に仰向けに寝かせ、救助者はその横に両膝立ちになります。
2、胸の真ん中に片方の手のひらの手首に近い部分を当て、その上にもう一方の手のひらを重
ねます。
3、肘を伸ばし、胸全体が5㎝低度沈むように胸を押します。
この動作を1分間に100回のリズムで絶え間なく行います。
5)食事の際の窒息の予防
食事の際の窒息を防ぐ為に以下の事に気をつけましょう。
①食品の特性を知り安全に食べましょう。
餅やこんにゃく、あめ玉など、食品によっては危険な物があります。
十分に注意し、食べ方を工夫して食べましょう。
②一口の量を多くしない。
口に入れる量が多いと噛む力が足りず、窒息の危険が高まります。
小さく切って食べましょう。
また、一口大に切った食品はそのまま口に入れると、利用者によっては大きい場合がありま
す。※かえって一口大にしない方が安全な場合があります。
③良く噛んでゆっくりと食べましょう。
慌てて食べると大変危険です。良く噛んでゆっくりと食べましょう。
④食事に集中できる環境をつくりましょう。
TVを見ながらだったり、車内で食べたり、食べること以外に意識が散漫すると危険が増し
ます。食事に集中できる環境を作りましょう。
⑤食べる姿勢を確認しましょう。
身体を後ろに反った状態で食べると食品が喉にそのまま流れ落ち危険です。
やや前屈みの状態で利用者がしっかりと飲み込めるように姿勢を保ちましょう。
⑥食事の前後のケアをしましょう。
食事中だけでなく食事の前後のケアも重要です。食事の前に嚥下体操をし、口の周辺や首
のまわりの筋肉を和らげましょう。食後には口腔ケアを行い、口の中に残ったものがないよ
うにしましょう。肺炎予防にも効果的です。
④誤飲・異食・誤薬
1)用語について
・誤飲 食べてはいけない物を食べてしまう事
・異食 普通なら食べ物とされていない物を食べてしまう事
・誤薬 薬の量や種類、飲む時間や方法を誤って飲む事
2)誤飲・異食・誤薬の発生要因の排除
高齢者は、視覚・味覚等の身体機能や判断能力の低下、認知症等により誤飲・異食・誤薬の危険
が高まります。そのため、誤飲・異食・誤薬の危険を排除するには、利用者本人の注意だけでな
く、環境の整備が必要です。誤飲・異食として多い事故は、薬の袋を誤飲したというものや、飲
料水が入っていたペットボトルに洗剤や薬品を移し替えて、それを利用者が間違って飲んでし
まったというものがあります。
誤薬として多い事故は誤って他の利用者の薬を飲んでしまったというものや、飲まなくても良
い薬を飲んでしまったというものです。原因として多いものは「ついうっかり」や「思い込み」な
どのヒューマンエラーです。
職場の環境を改善することによって未然に防ぐことが可能です。利用者の心身の状態も考慮
し、対応策を検討しましょう。
※ヒューマンエラーとは、「うっかり」や「つい」といった人為的過誤や失敗のこと。
意図しない結果を生じる人間の行為。
3)誤飲・異食を起こさないための対策
①薬を1包化しましょう。
薬を1包化することで薬の袋を減らすことができます。医師の協力を得て1包化してもらいま
しょう。
②食品と薬とそれら以外のものは分けて保管しましょう。
施設内において、食品と薬とそれら以外のものは分けて保管しましょう。自己管理が難しい
利用者については手の届かない場所に薬や洗剤等を保管しましょう。
③食品以外のものを食品用の容器に移し替えないようにしましょう。
食品以外のものを食品用の容器に移し替えたために誤飲をしてしまう事故は少なくありま
せん。食品以外のものをペットボトルや湯飲みなどに移し替えないようにしましょう。
④利用者の手が届く所に不要なものや危険なものを置かないようにしましょう。
認知症の方や判断能力が低下している方は思いがけないものを口に入れてしまうことが
あります。家庭用品等の使用や保管に十分注意し、認知症の方等の手の届く所に不要なも
のや危険なものを置かないようにしましょう。
4)誤薬を起こさないための対策
誤薬を防止するには、何度も確認することが効果的です。薬箱に薬を入れるとき、薬箱から薬
を出すとき、利用者本人に飲んでいただくときの3回のタイミングで、その薬が利用者本人の
物であるのか確認しましょう。その際に声に出して利用者の名前と薬袋に書かれている名前
を読むと良いでしょう。また、他の職員と確認することで、「思い込み」も減らすことができま
す。
利用者によっては口に入れた後に吐き出す事もあるため、飲み込むまで確認する必要があり
ます。
確実に服薬していただくために、オブラートに包んだり、トロミをつけたり、錠剤を粉薬にする
ように主治医に相談するなどの工夫も大切です。
薬を1包化し名前や服薬する時間を袋に記載してもらうのも効果があります。
5)誤飲・異食・誤薬の事故が発生した場合の対処
誤飲や異食、誤薬の事故が発生した場合は、ただちに利用者の状態や誤飲・異食・誤薬したも
のと量を確認し、速やかに医療機関に受診しましょう。その場では異常はなくても、後ほど心
身に異常が出てくることも少なくありません。
また、吐かせようとして状況が悪化したり、嘔吐物が気管に入ってしまうこともあります。
その場で判断せず医師の指示に従いましょう。
- 離園(離設)
1)離園(離設)とは
離園(離設)とは利用者が施設の職員等に認識されないまま外部へ出られた事を言います。
そのまま行方不明となり最悪の場合、交通事故や水難事故等を起こすことがあります。
2)離園(離設)への対策
①「居ない」ということに気づく
常日頃から目配り、気配りを行い利用者が万が一離園したとしてもすぐに気が付くようにしましょう。行方不明になってから時間が経つほど捜索範囲は広がり発見しにくくなります。
②正確な時間の把握
本人を最後に確認したのは何時か正確に覚えておきましょう。
③利用者の確認
当日の服装やお金を持っているか等確認しましょう。
捜索する際の重要な手がかりになります。
④管理者に報告
居なくなった事を管理者に報告しましょう。この報告が遅れるとそれだけ発見までの時間がかかります。
⑤捜索本部の立ち上げ
報告を受けたら管理者はすぐに捜索本部を立ち上げましょう。
当日欠席の職員や近隣の施設にも連絡し協力体制を作りましょう。
⑥警察への連絡
すぐに警察に連絡し捜索してもらいましょう。
⑦ご家族への連絡
すぐにご家族へ連絡し捜索の協力をしてもらいましょう。
自宅の周辺や行きそうな所等教えていただきましょう。
⑧捜索
管理者指示のもと捜索範囲を手分けし捜索しましょう。
捜索の際の持出品は①携帯電話②お金③行方不明者の情報(写真)です。
時間帯によっては懐中電灯等も持出ましょう。
※施設に残っている利用者も居るため施設内では落ち着いて行動し、他の利用者が不安にならないように心がけましょう。また、他の利用者を見守る職員も確保しましょう。
⑨管理者はこまめに情報を発信しましょう
捜索している職員や警察とこまめに連絡を行い情報を共有しましょう。
3)利用者の特性の理解
認知症の方や判断能力が低下している方は時間や空間、環境の把握を自身で行う事が難し
くなってきます。数年前の事を思い出したり、自分の居場所が分からなくなったりすることで
離園(離設)は起きることもあります。また、夕方や就寝前など特定の時間に離園(離設)が起
こる事が多いようです。利用者一人一人の判断能力や身体機能を十分に理解し、離園(離設)
がおこらないように取り組みましょう。
⑥交通事故
1)施設利用時に送迎中や外出中に交通事故が発生する事もあります。その際は人命を最優先と
し、事故の処理に努めましょう。
2)報告
交通事故が起きた際は事故の大きさに関係なく必ずその場で警察に報告します。
その後、施設管理者に報告しましょう。
3)公用車の把握
ハイエース 10人乗り(車椅子2台搭載可能)
タント 4人乗り(車椅子搭載時は3名)
キャブ 4人乗り(車椅子1台搭載可能)
タウンエース 6人乗り(後部に収納スペースあり)
ハイジェット 4人乗り(後部に収納スペースあり)
ヴィッツ 5人乗り
ミラ 4人乗り
4)点検
乗車前には外観、ガソリンの残量、タイヤ、ブレーキランプ等を確認しましょう。
月に1度は、エンジンオイル、ワイパー、ウォッシャー液等の確認をしましょう。
不具合場所が見つかればすぐに報告し、その車の使用は控えましょう。
乗車後は外観の確認をしましょう。
年に1度外観の確認をした用紙を提出しましょう。
管理者は車検の時期を把握しましょう。
5)運転時の確認
常に安全運転を行い、運転マナーを守りましょう。
搭乗者は必ずシートベルトを着用しましょう。
急ブレーキや急発進は利用者が自身の体重を支えられなく大変危険です。
ゆとりをもって運転しましょう。
運転者が疲労していたり、夜勤明け等の時は運転を控えましょう。
※利用者を自家用車に乗せることは禁止しています。
6)保険の加入について(交通事故の場合)
交通事故の状況により賠償等の必要性が生じた場合は、当法人の加入する損害保険で対応し
ます。
保険会社名:西日本自動車共済
8、改善策の周知徹底
事故対策委員会で検討された改善策に関しては、各施設の事故防止委員を中心に他の職員にも
周知徹底させ、実践させます。
9、保険の加入について
事故の状況により賠償等の必要性が生じた場合は、当法人の加入する損害保険で対応します。
保険会社名:あいおいニッセイ同和損害保険
10、記録の保管
事故防止委員会の検討内容等、施設内における事故防止に関する諸記録は2年間保管します。
11、その他、介護事故等の発生の防止の推進のための基本方針
災害の対策に関しては「災害ハンドブック」「総括表」「避難確保計画」に定めるものとします。
感染症・食中毒の対策に関しては「感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止に関する指針」に定めるものとします。
12、利用者等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針ついて
この指針は公表し、入所者・ご家族・従業者等がいつでも自由に閲覧することができます。
13、利用者の権利擁護について
事故防止のため福祉用具の使用や利用者の行動範囲の制限等行う事がありますが、身体拘束や
不適切なケアに該当しないか十分に検討し、事故防止、再発防止に努めます。
14、事故等の報告および周知徹底の目的
事故等の事実報告、改善のための方策を定め周知徹底する目的は、介護事故等について施設全
体で情報を共有し、再発防止に繋げるためのものであり、決して職員の懲罰を目的としたものでは
ありません。
15、当該指針の見直し、改定
当該指針は最新の知見に対応出来るように、事故防止委員会を中心に討議し必要に応じて改定を行います。
広報活動に関する指針
1、広報活動に関する基本的考え方
社会福祉法人みんなの家会(以下「当法人」という)は、広報活動を通じて法人の活動や利用者の行事等をご家族様や地域の方々に発信することで、繋がりが生まれ、利用者が健康で地域に根差した生活が実現されると考えます。
また個人情報の取扱には十分に配慮し、利用者の尊厳が傷つかないように努めます。
2、体制
(1)広報委員会の設置
① 目的
広報活動を通じてご家族様、地域との連携を図ります。また、地域の行事等にも参加し利用者が地域との繋がりを持てるように努めます。
広報誌やホームページ等で使用する個人情報を適切に扱い、管理します。
② 広報委員会の構成
広報委員会は、次に掲げる者で構成します。
(ア)施設長
(イ)生活相談員・介護支援専門員
(ウ)介護職員
(エ)その他施設長が必要と認める者(施設外の専門家等)
- 広報委員会の開催
定期開催します(最低6ヶ月に1回以上)。
広報誌作成等必要時は随時開催します。
④ 広報委員会の業務
広報委員会は、委員長の召集により広報委員会を定例開催のほか、必要に応じて開催します。
(ア)広報誌の作成
(イ)ホームページの更新
(ウ)個人情報取扱に対する方針の徹底
(エ)施設内掲示物の管理
(オ)施設外行事への参加
3、広報活動に関する各職種の役割
各職種の専門性に基づくアプローチから、チームケアを行う事を基本とし、それぞれの果たすべき
役割に責任を持って対応します。
(施設長)
1)広報活動の総括責任者
2)ケア現場における諸課題の総括責任者
3)個人情報取扱における総括責任者
4)施設内掲示物における総括責任者
5)ただし、2)3)4)については、施設長の判断する者に代理させる事が出来ることとする。
(生活相談員・介護支援専門員)
1)広報活動に対するチーム作り
2)家族への対応
3)個人情報守秘義務への取り組みと体制作り
(介護職員)
1)広報誌の作成
2)ホームページの更新
3)施設パンフレットの見直し
4)個人情報取扱についての周知徹底
5)施設外行事への参加
6)施設内掲示物の管理
4、専門家との連携
より伝わりやすい広報誌、ホームページの作成のため、施設外研修にも参加します。また、印刷会
社やホームページ運営会社等と連携し、より見やすい広報誌、ホームページの作成を目指します。
5、職員に対する教育・研修
当施設の職員に対し、個人情報守秘義務の励行を目的とした教育を以下の通り実施します。
①個人情報保護及び守秘義務に関する規程の周知徹底
②新任者に対する「個人情報取扱」のための研修の実施
③その他、必要な教育・研修の実施
④外部研修への参加
6、掲示物の管理について
施設内に掲示するポスター、広報誌、写真等に関して、掲示物許可証をもって掲示を許可します。
また掲示物許可証には掲示期間を記入します。
※各施設で作成する広報誌等においても例外ではありません。
7、広報誌等の配布について
広報誌等を外部へ配布する際は「通し番号」をつけ配布先、配布期間を管理します。またその際の
個人情報の取扱においても十分に配慮します。
8、ホームページの更新について
ホームページはおおむね1月に1度以上更新します。またその際の個人情報の取り扱いにおいても
十分に配慮します。
9、個人情報の取り扱いについて
広報活動において個人情報が、写真の使用や氏名の使用等により漏洩しないよう「個人情報取り
扱いに関する規程」に則り適切に使用します。
また広報誌に使用する個人情報については前もって承諾書により承諾を得た物のみ使用します。
10、利用者に対する当該指針の閲覧に関する基本方針について
この指針は公表し、利用者・家族・従業員がいつでも自由に閲覧することが出来ます。
行事活動に関する指針
社会福祉法人みんなの家会(以下:当法人)では行事活動に関して以下の様に指針を定めます。
1、当法人における行事活動に関する基本的考え方
当法人では、利用者の生活にハリが生まれ、充実した日々を送ることが出来るように、行事活動を
行います。
そのために、必要な体制を整備し、利用者一人一人に着目した行事を計画し、組織全体で取り組み
ます。
2、行事活動に向けた体制
(1)行事委員会の設置
当法人では、行事活動に向けて行事委員会を設置します。
① 設置目的
施設内での行事に向けての計画・実施
事故等を未然に防ぐための計画
利用者本位の行事の計画
情報を共有し円滑に行事を行えるための組織作り
② 行事委員会の構成員
ア)施設長
イ)生活相談員または介護支援専門員
ウ)介護職員
エ)その他委員会の設置趣旨に照らして必要と認められる者
※ この委員会の責任者は施設長とし、参加可能な委員で構成する
③ 行事委員会の開催
定期開催します(最低6か月に一回以上)。
全体行事等必要時は随時開催します。
3、行事活動に向けた各職種の役割
行事活動に向け、各職種の専門性に基づくアプロ-チから、チ-ムケアを行うことを基本とし、それぞれの果たすべき役割に責任をもって対応します。
(施設長)
1)行事活動における諸課題等の最高責任者
2)行事委員会の総括責任者
3)ただし 2)、については、施設長の判断する者に代理させることができることとする
(生活相談員・介護支援専門員)
1)全体で取り組む環境整備
2)医療機関、家族との連絡調整
3)記録の整備
(介護職員)
1)利用者一人一人にあった行事の考案
2)利用者の疾病、障害等による行動特性を理解する
3)利用者個々の心身の状態を把握した上での行事への参加
4)利用者とのコミュニケ-ションを十分にとる
5)記録は正確かつ丁寧に記録する
4、行事を行う際の基本方針
①各施設毎の行事について
各施設の行事委員が中心となり行事活動を行います。
②2施設以上の合同による行事について
2施設以上の合同で行う行事はどちらか一方の行事委員がその行事の責任者となります。
行事計画書の管理者確認印は2名分(以上)必要です。
※行事計画書、報告書の作成は2施設(以上)合わせて1枚で良いです。
※施設名記入欄に2施設(以上)の施設名を記入します。
③全体行事について
法人年間予定表に則り全体行事を計画します。行事委員長が責任者となります。
行事計画書、報告書は4施設で1枚作成します。
確認印は委員長、サービス管理責任者の確認印が必要です。
5、書式について
①行事計画書
行事を行う際必ず記入する必要があります。
休日出勤の職員や超勤が発生する場合も記入します。
②行事実施計画書
行事を行う際に費用が発生する場合のみ記入する必要があります。
③行事実施報告書
行事を行った際に費用を精算する際に記入する必要があります。
④行事予定表
行事計画を他職員に通達する際に記入します。
法人への提出は義務ではありません。
※計画書類は承認を得るまでに日数がかかる場合があるので1週間前には作成し提出します。
6、費用について
費用が発生する場合は行事実施計画書をもって承認を得られた場合のみ認められます。
※金額については概算額で構いません。
※2施設以上での合同で行事を行う際の費用負担割合に関しては、各施設管理者討議の上決定し
ます。
※移動手段に公用車を使用した場合は費用に計上する必要はありませんが、公共交通機関等を使
用するように計画した場合は費用に計上する必要があります。
7、行事を行った際について
行事を行った際は速やかに反省会を開き書面にて報告を行います。
また、費用が発生した場合は速やかに行事実施報告書を記入し精算します。
8、費用として認められない物
①個人を対象とした購入品
②領収書(レシート)が無い物
③その行事に関係の無い物
④行事実施計画書を作成していなかった行事
9、行事活動中の事故について
「事故防止のための指針」に基づき行動します。